「インターフェース」としての汎用的な知識の必要性
我が国の場合、人材教育をはじめとして企業の中ですべてをまかなってしまおうとする企業が多かったのは、既に述べたとおりである。
國領(1995)は、日本の企業は終身雇用制のもとで高度に社内独自化した仕事の進め方を行ってきただけでなく、仕事の手順をきわめてあいまいにし、人の中にノウハウを蓄積するやり方をとってきた、と指摘している。そして、現状では、育つ人材はその会社には役に立っても他社では役に立たない、と述べている。日本の会社で育つ人材が汎用性のない特定の会社に固有の知識しか持っていないために、リストラクチャリングに伴って人材の移動が必要となっても、他社ではものの役に立たない。そのためには、企業に働く「人間」が外部に対する「インターフェース」を持つことの重要性を説き、そのインターフェースが、例えば、ビジネス・スクールのような外部の社会的な教育機関によって獲得される汎用的な知識であると言う。そして、そのような知識や知識を与える教育機関の重要性を説いている。