最終更新2004-01-17

東京大学経済学部秋学期:情報ネットワーク

担当:國領二郎

 企業、行政、立法などの分野において、それぞれの立場から制度づくりに具体的な提案を行いうる人材の養成を目標に提供する科目です。現在進行形の現実的な設問に対して、理論や過去の議論をきちんとふまえて、論理的かつ現実的に考えるために、今日的な問題に答えるにあたって示唆を与える古典的な文献を合わせて読み、かつ各自に意見をまとめてもらいます。授業計画の設問をご覧いただくと様子がわかると思います。受講の皆様の負担軽減のために文献の多くについて、過去大学院生が作ったレジュメをリンクしてあり、それだけで「のりきれる」と思いますが、意欲のある方はぜひ原典にあたって下さい。

 毎回の授業では、受講生の設問への回答をおうかがいして、議論をする形で進めたいと思っています。そのためにも毎回の準備が少し大変な授業になると思います。そのかわり、最終試験は軽めものにします。

 成績評価については次のシステムで行います。毎回の提出物を誠意ある形で提出したことを基準とし、その上で(1)授業でよい発言を行った、(2)レベルの高い提出物を提出した、(3)その他、他の受講生の学習になる貢献を行った、のいずれかの場合にポイントを加点します。提出物が欠けた場合には減点します。「他の受講生の学習に貢献した」ことが評価の主要なポイントになることにご留意ください。この方式で採点した上で、相対スケールによって成績をつけます。

 

情報ネットワーク授業計画(一部変更の可能性があることをご了承ください)

月日

 

 

10.7

オリエンテーション

授業内容や採点の方法についてご説明します

10.14

情報基盤の構築とその活用

設問: 「 『Eジャパン戦略II』http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/030702ejapan.pdf  はインフラストラクチャの整備がある程度整ったという認識のもとに、利活用推進するようにとの要請られたものです先導的取り組みをあえて前面に出すなど特徴があるものとなっています。技術を社会に活用する提言として、あなたが自分が書く立場にたったら、この戦略をどのように書くか、基本的な考え方を400字以内で述べてください。」

 

<参考>

戦略を具体化したものとしてEジャパン重点計画がある。http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/030808honbun.pdf

 

10.21

ビジネスモデルの構築

設問: 「参考文献を参照しつつ、「ケース:オークネット2002」について、オークネットのこれまでの成功要因と、今後どのような事業展開が必要かを400字以内で論じて下さい。」

 

<参考>

『オープン・アーキテクチャ戦略』ダイヤモンド社, 1999.

http://www.jkokuryo.com/literature/bs/review/doctor2002/kokuryo-isagai.htm

 

10.28

休講

 

4

11.4

情報技術と社会

設問:「チャンドラーの著作と下記研究会報告に言及しつつ、ネットワーク業界における今後のビジネス展開をどのように想定し、制度をどのように設計すべきかを400字以内で述べてください。」

 

情報通信新時代のビジネスモデルと競争環境整備の在り方に関する研究会 

報告http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/020606_3_01.html

要旨 http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/020606_3.html#02 

 

<参考>

A.D. チャンドラー著、鳥羽欽一郎小林袈裟治訳、『経営者時代-アメリカ産業における近代企業成立 』、東洋経済新報社、1977年   http://www.ecrp.org/topic-s/bs/review/doctor2002/chandler1977hayashi.htm 

5

11.11

メディア政策

設問:「放送と通信は融合することを前提として政策を進めるべきという議論と、しばらくは分かれたままとなることを前提とすべきという議論があります。下記資料を参照しつつ、あなたの意見を400字以内で書いてください。」

 

「ブロードバンド時代における放送の将来像に関する懇談会とりまとめ」  http://www.soumu.go.jp/singi/b_kondan/b_kondan_03.html (放送と通信は、国民にとって、社会的機能を基本的に異にするものであり、今後5〜10年でその区別が完全になくなるとは考えにくい。)

 「IT分野の規制改革の方向性」IT戦略会議IT関連規制改革専門調査会 http://www.kantei.go.jp/jp/it/network/dai8/pdfs/8siryou1-1.pdf (通信と放送の融合は必然の方向)

 日本放送協会のインターネット利用及び子会社等の業務範囲等に関するガイドラインについての意見募集http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/020208_1.html#betten1 (日本放送協会のインターネット利用に関するガイドライン)

 

<参考>

M.マクルーハン著、森常治訳、『グーテンベルクの銀河系――活字人間の形成』、みすず書房、1986年 

http://www.jkokuryo.com/literature/bs/review/doctor2002/Mcluhan%201962,%20Hattori%20rev01.htm

 

6

11.18

競争政策

設問:「 下記の接続料をめぐる議論について、あなたが総務省の担当だったら、どのように対応するか、400字以内で書いてください。」

接続料規則の一部改正 http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/030328_11.html

18社連名意見書 http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/pdf/030318_2_04.pdf

接続約款認可処分取消訴訟の提起について  http://www.kddi.com/corporate/news_release/2003/0717/index.html

11.25

共有地の悲劇?

設問:「Hardinの議論に言及しつつ、ユニバーサルサービスをめぐるNTTとイーアクセスの見解について自分のコメントを400字以内で述べてください。」

NTT東日本意見 http://www.ntt-east.co.jp/release/0204/020424.html

イーアクセス意見 http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/pdf/020523_6b.pdf

ユニバーサルサービス制度に関する政省令の制定について 

http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/020523_6.html 

 

G. Hardin, 1968, The tragedy of the commons, Science 162, pp.1243-1248

 

<参考>

IT革命を推進するための電気通信事業における競争政策の在り方についての第二次答申

http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/020213_3.html#betten2 (第二章のみ)

 

電話に代わる次世代通信網について議論を始めよう

http://it.nikkei.co.jp/it/njh/njh.cfm?i=20030314s2000s2

 

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12.2

制度と市場

設問:「レッシグとハイエクを参考に、ネットワーク時代における市場経済のあるべき姿について400字以内で論じてください。」

 

ローレンス・レッシグ著、『CODE − インターネットの合法・違法・プライバシー』、山形浩生・柏木 亮二訳、翔泳社, 2001年 http://www.ecrp.org/topic-s/bs/review/doctor2002/Lessig,%201999,%20Hattori.htm 

 

Hayek, F. A., “The Use of Knowledge in Society”, American Economic Review, 1945. http://www.ecrp.org/topic-s/bs/review/doctor2002/Hayek,%201945,%20Hattori.htm 

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12.9

コミュニティ

参考文献を参照しつつ、「ケース:Osask」について、今後どのような開発ポリシーで臨むべきなのかを400字以内で論じて下さい。

 

上記リンクでケースを取れないときは http://www.jkokuryo.com/cases/osaskv101.pdf を試してみてください。

 

<参考>

Torvalds, 1999, 「Linuxの強み」

10

12.16

ネットワーク社会における信頼

設問:「 ケース:石井食品(別途配布)を読んで、今後、石井食品が企業としての発展と、情報開示による責任ある事業展開を両立させていく上でどのようなアクションを取っていくべきか400字以内で論じて下さい。」

 

<参考>

 山岸俊男,『信頼の構造 こころと社会の進化ゲーム』,東京大学出版会,1998年. http://www.ecrp.org/topic-s/bs/review/doctor2002/yamagishi1998hayashi.htm

 

 國領二郎、 ネット上における消費者の組織化−そごうに対する不買運動の事例から− http://www.e.u-tokyo.ac.jp/itme/dp/dp73.pdf 

 

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1.13

プライバシー

設問:「個人情報保護法及びと参考資料を検討し、今後わが国においてプライバシー保護をいかにはかっていけばいいか論じてください。」

http://www.kantei.go.jp/jp/it/privacy/houseika/hourituan/

 

日本弁護士連合会「自己情報コントロール権を情報主権として確立するための宣言」http://www.nichibenren.or.jp/jp/katsudo/sytyou/jinken/00/2002_4.html

 

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1.20

知的所有権

設問:「『ファイル交換ソフト利用実態調査」結果まとまる(2002/5/29)』と『中古ゲームソフト販売をめぐる大阪訴訟判決について(2001/3/29) 』についてあなたの考えを400字以内で表明してください。」  

 

 「ファイル交換ソフト利用実態調査」結果まとまる(2002/5/29)http://www.riaj.com/release/2002/pr020529.html 」

 

中古ゲームソフト販売をめぐる大阪訴訟判決について(2001/3/29) http://www.accsjp.or.jp/used.html

 

A シャビロ、 H. R. バリアン著、『ネットワーク経済の法則』、IDGジャパン、1999年 http://www.ecrp.org/topic-s/bs/review/doctor2002/shapiro&varian1998hayashi.htm 

 

 梅棹忠夫,『情報の文明学』,中央公論社,1988年.

http://www.jkokuryo.com/literature/bs/review/doctor2002/umesao-isagai.htm

 

 

<参考>

中山信弘,『マルチメディアと著作権』,岩波書店,1996年.

 

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1.27

ネット上における秩序と自由

 

設問:「山岸の議論を参照しつつ、『特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律』(プロバイダ責任法) http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/top/denki_h.html )を検討して意見を400字以内で述べて下さい。 」

山岸俊男,『信頼の構造 こころと社会の進化ゲーム』,東京大学出版会,1998年. http://www.ecrp.org/topic-s/bs/review/doctor2002/yamagishi1998hayashi.htm

國領二郎、 ネット上における消費者の組織化−そごうに対する不買運動の事例から− http://www.e.u-tokyo.ac.jp/itme/dp/dp73.pdf 

 

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2.3

「実感できる」情報化へ

設問:「ケース:国立京都病院(別途配布)」を読んで北岡医師は今後どのように地域における医療情報の共有化を進めるべきか400字以内で論じてください。」

 

<参考>

保健医療分野の情報化にむけてのグランドデザイン

http://www.mhlw.go.jp/shingi/0112/dl/s1226-1.pdf