2004年度春学期 國領二郎研究プロジェクト2 シラバス (2004/4/19最新版)

[1]基本理念

・目的
「ネットワーク技術に基盤をおいたビジネス・社会モデルの設計」というテーマに沿って、グループないしは個人の関心領域について、理論的、実践的な検討を行い、各人が論文、レポート(企画書、あるいはソフトウェアも可)をアウトプットとして提出する。

[2] 進め方
このコースは、主に文献輪読・ディスカッションにより構成される。

・卒業制作指導
- 2004年9月提出の卒業制作に向けて、作成者は学期中に2回程度経過を報告する。
- それを基にディスカッション・教授・受講生からのフィードバックを行う。

・文献購読・ディスカッション
- ネットワーク社会を考察する際に参考となる基本的な文献の輪読・ディスカッションを通じ、自分の考察を整理する。
- 4つのテーマにあわせ、グループを作り輪読を進める。(アーキテクチャー、情報財、トレーサビリティー、コミュニティーの4種類)

[3] スケジュール(以下はあくまで暫定であって変更の可能性はある)

日付
時限
テーマ
内容
担当者
第1回
4/12
2
ガイダンス
授業について

第2回
4/19
2
アーキテクチャー
國領二郎、『オープンアーキテクチャ戦略』

第3回
4/26
2
トレーサビリティー
國領二郎、『デジタルID革命』

第4回
5/10
2
情報財
梅棹忠雄、『情報の文明学』

第5回
5/17
2
コミュニティー
池田謙一『コミュニケーション』(3章)

第6回
5/31
2
先輩の論文
森田正隆修士論文、『ネットワーク上の顧客インタラクション』  
福田馨修士論文、『電子商取引の取引形態と決済手段へのニーズに関する研究』

第7回
6/7
2
卒論中間発表

第8回
6/12
2
アーキテクチャー
Carliss Baldwin、『デザインルール』(1〜4章)

第9回
6/14
2
情報財
Lessig、『commons』

第10回
6/21
2
トレーサビリティー
Chandler、『経営者の時代』1章

第11回
6/28
2
コミュニティー
佐々木、『Linuxはいかにビジネスになったか』5章

第12回
7/5
2
先輩の論文
竹田陽子博士論文『3次元CADが製品開発における協働プロセスに与える影響』  
小川美香子修士論文、『 「黙って読んでいる人達(ROM)の情報伝播、購買への影響』

第13回
7/12
2
卒論発表会

春合宿
8/1〜8/3
國領研究室全体で開催予定(各研究プロジェクトごとの詳細な日程は未定)

[4] 研究姿勢
・Positive Spiral Learning
  - 研究会全体もしくはチームとして相互に協力しながら学習効果を高める
  - 特に研究会1、大学院プロジェクトとの連携を積極的に心がける

・Technology Oriented Mind
  - 技術的知見を身に着けて、その知見の活用を常に心がける

・Practical Activities
  - 机上の空論ではなく、実社会におけるインタラクションを繰り返しながら活動する
  - 小さなことでも良いので、実践を伴った活動を行う

[5] 成績・評価
・成績のつけ方

  -毎回の講義への参加及び課題の提出を基準とし、その上で
    (1)授業でよい発言を行った、
    (2)レベルの高い提出物を提出した、
    (3)他の受講生の学習になる貢献を行った、
    (4)研究室の運営などへ高くコミットメントした、
   等のポイントを総合的に評価して決定する。(他の研究室メンバーの学習に貢献することが評価の主要なポイントになることに留意すること)

  - (2)について、文献担当者は文献をすべて読み、400字のレポートとして提出する。文献担当者以外は配られる一部を読み400字のレポートとして提出する。それを出席とし、内容とともに成績と結びつける。

[6] その他特記事項
・履修者と聴講者はいっさい区別しない
・最終学期を迎える4年生には研究プロジェクトと平行して卒業製作の単位を強く履修(主査は必ずしも國領である必要はない)することを望む
・合宿及び懇親会など、研究室オフィシャルのイベントは普段の講義と同様に高いコミットメントでの参加をすること
・ウェブログ(blog)やソーシャルネットワーキングなど、情報感度を高めるツールの使用を推奨する
研究室の運営活動
  -年間を通して研究プロジェクトのスムーズな運営を実現するために以下のような担当を設置する
   ・「國領研究室通信」編集部(大学院、研究プロジェクト1と共同設置)
   ・懇親会プランナー
   ・合宿プランナー
   ・運営プランナー
    (※運営活動への積極的な参加は成績評価の際の主要な対象となる)
相談会
  2時間目から3時間目が始まるまでは、もし先生の時間が空いていたら卒論生の相談の場とすることができる


■指導体制・連絡先
國領二郎(教授)/坪田知己(教授)/牧兼充(助手)/神谷雅史(TA)t00260mk@sfc.keio.ac.jp/島田敏弘(SA)s01444ts@sfc.keio.ac.jp




以下文献;

アーキテクチャー

Brooks Jr., Frederick P., The Mythical Man-Month: Essays on Software Engineering, Anniversary Edition, Addison-Wesley, 1975; 1995.(邦訳:滝沢徹・牧野祐子・富澤昇、『人月の神話−−狼人間を撃つ銀の弾はない』、アジソン・ウェスレイ・パブリッシャーズ・ジャパン、1996年).

Carliss Baldwin and Kim Clark, Design Rules, MIT,2000.

Simon, Herbert A., The Sciences of the Artificial, 2nd ed., The MIT Press, 1969,1981.(邦訳:稲葉元吉・吉原英樹、『新版 システムの科学』、パーソナル・メディア、1987年).

國領二郎、『オープン・アーキテクチャ戦略』、ダイヤモンド社、1999年.

藤本隆宏・青島矢一・武石彰編、『ビジネス・アーキテクチャ―製品・組織・プ ロセスの戦略的設計』、有斐閣、2001年.

吉川弘之・富山哲男 、『設計学』、放送大学教育振興会 (日本放送出版協会) 、2000.


竹田陽子、『3次元CADが製品開発における協働プロセスに与える影響』、http://www.jkokuryo.com/ob/ob.html、慶應義塾大学國領研究室博士論文、1999.

 

情報財

Hardin, G., 'The tragedy of the commons', Science, 1968.

池田信夫 、林紘一郎、『ブロードバンド時代の制度設計』、東洋経済,2002.

梅棹忠夫、『情報の文明学』、中公叢書、1988年.


福田馨、『電子商取引の取引形態と決済手段へのニーズに関する研究』、http://www.jkokuryo.com/ob/ob.html、慶應義塾大学國領研究室修士論文、1998.

服部基宏、『情報財の収益モデル −デジタル化・ネットワーク化されたメディア環境における音楽情報財の収益モデル−』、http://www.jkokuryo.com/ob/ob.html、慶應義塾大学國領研究室修士論文、2002

トレーサビリティー

Chandler Jr., Alfred D., 'The Visible Hand',Harvard University Press,1979.(邦訳:鳥羽欽一郎・小林袈裟冶、『経営者の時代(上・下)』、東洋経済新報社、1979年).

國領二郎・日経デジタルコアトレーサビリティー研究会、『デジタルID革命』、日本経済新聞社、2004年.

國領二郎、『オープン・ネットワーク経営』、日本経済新聞社、1995年.

椎野潤、『顧客起点サプライチェーンマネジメント』、流通研究社、2003年.


竹田陽子、『企業間取引におけるメディア選択−加工食品流通の構造変化と情報技術−』、http://www.jkokuryo.com/ob/ob.html、慶應義塾大学國領研究室修士論文、1995.

森田 正隆、『ネットワーク上の顧客インタラクション』、http://www.jkokuryo.com/ob/ob.html、慶應義塾大学國領研究室修士論文、1998.


コミュニティー

Simon, Herbert A., Linked:The New Science of Networks., Perseus Publishing; 1st edition 2002.(邦訳:青木 薫 『新ネットワーク思考』、NHK出版、1987年).

池田謙一、『コミュニケーション』、東京大学出版会、2000年.

佐々木 裕一・北山 聡、『Linuxはいかにしてビジネスになったか―コミュニティ・アライアンス戦略』、NTT出版、2000年.

 

安田雪、『ネットワーク分析』、新曜社、1997年.


小川美香子、『黙って読んでいる人達(ROM)の情報伝播、購買への影響』、http://www.jkokuryo.com/ob/ob.html、慶應義塾大学國領研究室修士論文、1993.

田村隆史、『コンピュータネットワークにおける顧客間の相互作用創出効果について−場の創造性−』、http://www.jkokuryo.com/ob/ob.html、慶應義塾大学國領研究室修士論文、1997.


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